2025年06月02日
私は、いつもと変わらない朝の通勤途中、ある方の姿に目が留まりました。
その方は、駅へ向かう出勤経路の途中、道端に落ちている吸い殻などのゴミを拾いながら歩いていたのです。
その光景を見た瞬間、私はまるで後ろから肩をたたかれたような感覚に陥りました。
「自分はどうだろうか?」と問いかけられているような気がしたのです。
ゴミを拾っていたその方は、きっと人間的にも素晴らしく、日頃から努力を積み重ねている方なのだろうと感じました。
この出来事で、私はメジャーリーガー・大谷翔平選手のエピソードを思い出しました。
大谷選手が高校生の頃から、歩く道に落ちているゴミを拾っていたという話はよく知られています。
インタビューでこのことを尋ねられた際、大谷選手は次のように語っていました。
「気づいたらゴミを拾う。ゴミがここに落ちていることには誰でも気づくと思うけど、だいたいの人は通り過ぎてしまう。僕も一度は通り過ぎる。でも、その時に後ろから肩をたたかれているような気がして、『拾わないのか』と問われているような感覚になるんです。そこで戻って拾えるかどうかが、練習でも差が生まれるポイントだと思う。」
「普段の行いが運を呼び込む」という言葉もありますが、私は大谷選手が日々少しずつ成長を積み重ねてきたからこそ、メジャーリーグという大舞台でトップアスリートとして活躍できているのではないかと思います。
この“日々の行動の差”について、楽天グループの三木谷浩史社長が「複利」を用いてわかりやすく説明していたので、ご紹介します。
「1日1%の成長を積み重ねれば、複利の力によって1年後には1.01の365乗で約38倍に成長します。一方で、1日1%のサボりを続ければ、0.99の365乗で0.03にまで目減りしてしまうのです。」
毎日ほんの少しずつ努力する人と、毎日少しずつサボる人との間には、積み重なるごとに大きな差が生まれます。
そして、たった1%のサボりを取り戻すには、翌日3倍以上の努力が必要になるとも言われています。
こうしてみると、1%の複利の努力は決して侮れません。
私は通勤途中に出会った素敵な方のおかげで、「今日の自分は、日々少しずつ目減りした結果の姿なのではないか」と気づかされました。
その気づきに感謝し、「今日も1%、積み重ねよう」と心に決めて、新たな1日をスタートさせました。
池田